針の先ほどの細い絵筆に赤土色の絵の具を乗せて、直径わずか3cmほどの真っ白な磁器板に、愛らしくも優雅で、躍動感のある光景を描いていく......。 今年のバーゼル・ワールドで「エルメス」から発表され話題となったのは、パリ郊外のセーヴルで焼かれた磁器製の文字盤に、日本の伝統工芸・九谷焼赤絵によって古式競馬の風景が描かれた、繊細でアーティスティックな腕時計でした。このユニークな時計は、いったいどのようにつくられたのでしょうか?